青年期における人格形成に対して、読書がきわめて重要な契機となることは少なくありません。
一冊の書物を読むことにより、深い感動をうけ、それまでの人生観がすっかりかわってしまったというような学生の告白をしばしば耳にします。
青年にとっては、単なるものの見方の変化だけでなく、その内奥にある人格までが、読書によって再構造化されるほど、読書が重大な意味をもつ場合もあるのです。
つぎのような教師の報告は、中学生の社会的関心が読書によってすっかりかわってしまったことを明白に示しています。
「国語の時間、生徒たちに最近読んだ本の感想を書かせたんです。
あるクラスで『ベトナム日記』を読んだ子がひとりいました。」